Photo by Anna Fox - Three Broomsticks / CC BY 2.0

英語で読む ハリーポッターとアズカバンの囚人 第10章-7「三本の箒」

ホグズミードのパブ「三本の箒」で Ogre オーガ(あるいはオグル)を見たというロンとハーマイオニー(第8章のことですけれど)。

オーガはヨーロッパの民間伝承では人肉を喰らう巨人のことです。

という付加的な情報を記述しなかった Harry Potter Lexicon さんは、J.K.R. さんと訴訟沙汰に。
Rowling Testifies Against Lexicon Author – The New York Times

ふる~い話ですけどねぇ。そんなことがあったのかぁ・・・。

他山の石。気をつけよう((;゚Д゚)   ん?そもそも弱小過ぎてアウトオブ眼中か(笑)

ヒヤヒヤ!

Hear, hear!‘ squeaked tiny Professor Flitwick, whose feet were dangling a foot from the ground.
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban, P. Lines

ディメンターのような連中を城内に入れるべきではない、というマクゴナガルの意見に大賛成のフリットウィック。

Hear, hear が「ヒヤヒヤ」というタイトルで日本語版 Wikipedia に載ってましたよ( ̄∇ ̄)

ヒヤヒヤ(英: hear, hear)は人の発言内容に対して賛意を表す際に聴衆が発声する英語由来の表現でhear him, hear himの短縮形。しばしばhere, hereと表記されるが誤りである。
ヒヤヒヤ – Wikipedia

しかし、「ヒヤヒヤ」て・・・。いったい誰が hear, hear を「ヒヤヒヤ」で検索するというのでしょう・・・。

タイトルは本来なら、

賛成、賛成!

くらいですね。

ちなみに日本語版ハリポタはというと、

「まったくもってその通り!」フリットウィック先生のキーキー声がした。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人, P.263

フレッドとジョージならいい勝負だろうな

‘I dunno,’ chuckled Hagrid. ‘Fred and George Weasley could give ’em a run fer their money.’
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban, P.152 Lines 12, 13

頭が良いだけじゃなくて、イタズラも一流のブラックとポッター。しかしフレッドとジョージならタメを張れるだろうというハグリッド。

give (someone) a run for someone’s money で「激しい競争をする」」接戦を演じる」。

文字通り読んでも、「競争」だの「接戦」だのになる理由がイミフだったので、ちょっち調べてみました。

Literal meaning of “to give a run for someone’s money”

今回は English Language & Usage Stack Exchange というサイトから。

I actually think the “figurative meaning” you cite isn’t quite correct. I would say that the (most common) figurative meaning of “to give someone a run for their money” is “to challenge someone.”

But the literal origin of the phrase comes from horse racing. To want a run for your money is to want a horse that you have placed a bet on to participate in the race. Sometimes a horse is withdrawn from a race after bettors have already placed money on it; those bettors did not get a run for their money.

(snip)

Conversely to give someone a run for their money is to give a good race (even if you don’t win) in return for their backing.
Literal meaning of “to give a run for someone’s money” – English Language & Usage Stack Exchange

超訳:

“to give someone a run for their money” の意味は someone に対して挑戦するということ。

これは競馬由来の表現。to want a run for your money とは、せっかく賭けたんだからちゃんとレースに出てよねってこと。時には賭けた後になって馬が棄権することもある。その場合、せっかく賭けたのにレースはおしまい did not get a run for their money 。

逆に言うと to give someone a run for their money とは、かけ金に見合ういいレースを提供するということ。

というわけで、

Fred and George Weasley could give them a run for their money.

を直訳すると、

フレッドとジョージが them つまりブラックとポッターに対して、かけ金に見合うレースを提供する

となり、そこから接戦を演じるという意味になります。

あの子たちのレベルには少し届かなかった、才能の点でね

‘Hero-worshipped Black and Potter,’ said Professor McGonagall. ‘Never quite in their league, talent-wise. (snip)
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban, P.154 Lines -12, -11

hero-worship は「英雄崇拝する」。ピーター・ペティグリューによって崇め奉られていた、ブラックとポッター。

マクゴナガルがペティグリューはかわいそうな子だった、あの子にはつらくあたりすぎたわと回想するシーンです。

never quite

never quite って意外に辞書に載ってないのですが、ENGLISH FORUMS にはこのような意見が。

“Never quite” means almost. To ‘never quite’ understand is to almost grasp the meaning of something but not have sufficient imagination to do so. To be short in stature (height) would be a handicap, so that such a person could never quite reach shelves that for the rest of us would be easily within reach.
Never Quite? – ENGLISH FORUMS

超訳:

never quite は、つまり almost のことである。never quite understand とは、ある物事の意味はおよそつかめているが、(完全に?)理解するには至っていないということ。たとえば背が低いことは不利なので、そういう人はほかの人がやすやすと届くような棚にも、あと少しのところで手が届かない(never quite reach)。

んー、ニュアンス的には「もうちょっとのところで届かない」という感じでしょうか。いや、まぁ、最初に never quite は almost のことだと言ってますしね(´-`)

talent-wise

~-wise は、いろんな単語(名詞や形容詞)の後にくっつけて「~についていうと」という意味の言葉を作ります。

talent-wise は「才能に関していうと」。これがたとえば weather-wise なら「天気に関していうと」という意味になります。

 

最後に、日本語版ハリポタではどうなっているかというと、

能力から言って、あの二人の仲間にはなりえなかった子です。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人, P.269

never quite in their league じゃなくて、never in their league という解釈になっているような気がしますけど・・・。

ペティグリューも一応 marauders に名を連ねていたわけで、「仲間になりえなかった」とまでは言い切れない気がしますけど・・・。

しかしながら、ペティグリューの(映画の)顔を思い出すと、「仲間になりえなかった」も実にナチュラルな表現に思えますけどね(笑)

えらくクールな調子でな

You’d have thought he was merely bored – asked if I’d finished with my newspaper, cool as you please, said he missed doing the crossword.
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban, P.155 Lines -9 to -7

アズカバンでのブラックの正気っぷりを、気味悪げに語るファッジ。

cool as you please は cool as you like とも言いますが、in a very “cool” way 「とてもクールな調子で」という意味。

as cool as you can imagine, said he missed doing the crossword.

と書き換えるとわかりやすいですね。

原文の please は「どうぞ」ではなくて、「気に入る」「喜ぶ」の方です。

参考に、日本語版ハリポタでは・・・

ブラックは単に退屈しているだけのように見えたね-
わたしに、新聞を読み終わったならくれないかと言った、洒落てるじゃないか、クロスワードパズルが懐かしいからと言うんだよ。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人, P.271