英語で読む ハリーポッターと秘密の部屋 第3章「隠れ穴」

君にしては立派な言葉だね

Bit rich coming from you, ‘ said Harry, staring at the floating car.
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.24

空飛ぶ車に乗ってやってきたロンに「学校の外じゃ魔法は使っちゃいけないんだぜ」と言われたハリーの返し。

bit from coming from 「にしては立派な言葉だ」というイディオム。さすがにそのままでは硬すぎますよね。意訳してこんな感じでもいいんじゃないかと。

ロンに言われたかないよ

日本語版ハリポタでは以下のように。

「自分のこと棚に上げて」ハリーは浮かぶ車から目を離さずに言った。
ハリー・ポッターと秘密の部屋, P.38

彼らには敬意を表するよ

You had to hand it to them, thought Harry, as George took an ordinary hairpin from his pocket and started to pick the lock.
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.25

ピッキングまでやってのけるジョージに対する、ハリーの賞賛のまなざし。

hand it to them って、フレッドとジョージに一体何を渡せと言ってるんだろ?ヘアピンのこと?とかしばし悩んでしまいましたが、have to hand it to「敬意を表する」「恐れ入る」というイディオムなのでした。

これまた直訳になってしまいましたので、冒頭部分の訳を例によって日本語版ハリポタより。

・・・、ハリーは舌を巻いた - この二人には、まったく負けるよな -。
ハリー・ポッターと秘密の部屋, P.40

息を切らしながら、ようやく階段の上までたどり着くと

At last, panting, they reached the landing, then carried the trunk through Harry’s room to the open window.
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.25

ハリーとフレッドとジョージの3人が、ハリーのトランクをようやく2階まで運びあげるシーン。

landing は「踊り場」のほか、「階段頂上(底部)の床面」の意味もあります。

ここでは landing までたどり着いた後、トランクを2階のハリーの部屋を通って窓へと運んだとありますから、landing は踊り場ではなくて階段頂上の床面と捉えたほうが自然かと。

実は日本語版ハリポタでは、

フーフー言いながら三人は、やっと踊り場までトランクを担ぎ上げ、それからハリーの部屋を通って窓際に運んだ。
ハリー・ポッターと秘密の部屋, P.41

と、踊り場までということになっているのですが、踊り場からハリーの部屋へ~ はつながらないと思うのですけどねぇ。。。

ハンドルを回して窓を開けると、夜風が激しく髪を打ち、

He wound down the window, the night air whipping his hair, and …
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.26

wound は wind の過去形。wind down the window「ハンドルを回して窓を開ける」。そんな(古い)車知らねーよって方、多そうですけど。。

そういう時代を反映してなのか、日本語版ハリポタでは単に「車のウィンドウを開け」と表現されていました。

監督生のバッジを磨くにしたって限度があるだろ

I mean, there’s only so many times you can polish a prefect badge …
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.28

監督生のパーシーがずっと部屋に引きこもってる、あやしいというジョージのセリフ。

only so many「限られた」「少しの」というイディオム。これは意外に難易度高いですね~。まったく辞書を引く気にならないという意味で・・・。

ところで日本語版ハリポタでは「監督生の銀バッジ」となっていて、原文にはない銀の根拠を調べてみたところ、ハリー・ポッターと賢者の石 第6章で、

… Harry noticed a shiny silver badge on his chest with the letter P on it.
Harry Potter and the Philosopher’s Stone, P.72

と書かれていましたので、銀バッジという表現は間違いではないようです。

他に、携帯版ハリポタだと金バッジに改悪された?とかいう話も転がってるようですが、私は携帯版は所持していないので、あくまでウワサ話ということで。

隠れ穴

A lop-sided sign stuck in the ground near the entrance read ‘The Burrow‘.
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.29

とうとうロンの家に着いたハリー。入り口に傾いて立っていたのが、「隠れ穴」という看板。

日本語版ハリポタにあわせて「隠れ穴」としていますが、burrow には「隠れ家」という訳語もあるようで、こちらの方がよかったのではという気もしますね。

少しはパーシーを見習ったらどうなの?

YOU COULD DO WITH TAKING A LEAF OUT OF PERCY’S BOOK!‘ yelled Mrs.Weasley,
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.30

ウィーズリー夫人が、勝手に車を持ち出した子どもたちをしかりつけているところ。

この文章は「ハリポタで学ぶ」の方で取り上げましたので、そちらの方をご覧ください。
ハリポタで学ぶ! could do withの意味と使い方

いつもなら閉じこもったりなんかしないのに

You don’t know how weird it is for her to be this shy, she never shuts up normally –
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.35

ジニーがハリーをチラミして扉を閉めたのを見た、ロンのセリフ。

shut up には「黙る」のほかに「たてこもる」という意味もあります。

本文では直前にジニーが扉を閉めたとあるので、この shut up は後者の「たてこもる」の意味で、ジニーが部屋に閉じこもったことを描いていると思うのですが、日本語版では以下のように。

妹がこんなにシャイなのもおかしいんだよ。いつもならおしゃべりばかりしてるのに
ハリー・ポッターと秘密の部屋, P.60

これは誤訳じゃないでしょうかね。。。