The hand of glory on display at Whitby Museum

英語で読む ハリーポッターと秘密の部屋 第4章「フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店」

「フローリッシュ・アンド・ブロッツ」のギルデロイ・ロックハートのサイン会に行くより、「ボージン・アンド・バークス」で「栄光の手」でも品定めするほうが楽しそう。

写真はイギリスのウィットビー博物館に展示されている『栄光の手』です。

普通魔法レベル試験

Ordinary Wizarding Levels,’ George explained, seeing Harry’s puzzled look.
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.40

パーシーのテスト結果が十二ふくろう(twelve O.W.L.)だったという言葉にナゾ顔のハリー。

ジョージが O.W.L. とは Ordinary Wizarding Levels のことだと説明しているのですが、日本語版ハリポタでは若干説明が追加されています。

『ふくろう』って、十五歳になったら受ける試験で、普通(O)魔法(W)レベル(L)試験、つまり頭文字を取ってO・W・Lのことさ
ハリー・ポッターと秘密の部屋, P.70

もともとイギリスの教育制度では、日本でいう中学校を終えたあとに O-level (Ordinary Level) 試験という全国統一試験を実施します。

ハリポタの O.W.L. は、恐らくこの Ordinary Level をもじって間に Wizarding を入れたのでしょうね。

「十五歳になったら」というのも、もとをたどれば O.L. 試験が中学卒業後ということから来ているような・・・。

ハリーポッターが全然好きじゃないという素振りを見せるのは賢明ではないぞ

and I would remind you that it is not – prudent – to appear less than fond of Harry Potter,
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.43

ドラコがハリーの悪口ばかり口にするのを聞いたドラコパパのセリフ。

less than はお決まりの「~未満」という意味のほかに、「決して~ない」という意味があります。

あぁ、『栄光の手』でございますね!

‘Ah, the Hand of Glory!’ said Mr Borgin, abandoning Mr Malfoy’s list and scurrying over to Draco.
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.43

ドラコが「あれを」とクッションの上のしなびた手を指差したときの、ボージン氏のセリフ。

『栄光の手』とは・・・

魔術に用いられる用具のひとつに、栄光の手(ハンド・オブ・グローリー)と呼ばれるものがある。これは死刑になった罪人の腕を切り落として死蝋化させた物で、儀式における蝋燭代わりや、様々な加護をもたらす護符として使用された。また、泥棒が盗みに入る家の門前でこれに火をつけ、うまく火がつけば盗みは成功するが、うまくつかなかった時は失敗するので退散したほうが良い、とされる。
死蝋 – Wikipedia

Hand of Glory については『栄光の手』という訳語が定着していると思うのですが、なぜか日本語版ハリポタでは『輝きの手』に。何か深い意味があるのだろうか・・・。

くそったれマグルめ、オレがそのことを知っとったらなぁ

Ruddy Muggles,’ growled Hagrid. ‘If I’d’ve known -‘
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.46

ターズリー一家がハリーに何をしたかを聞いたハグリッドの怒りのセリフ。

ruddy はハリポタでは悪態をつく際によく使われる単語で、「いやな」「いまいましい」という意味があります。辞書では主にイギリス英語(口語)となっているのですが、US版ハリポタでもこれまでずっと ruddy のまま使われていました。

が、なぜかこの文章はUS版では “Lousy Muggles,” に。lousy は「いやな」「ひどい」「シラミがたかった」などの意味です。

次に If I’d’ve known ですが、省略せずに書くと If I would have known です。

文章は仮定法過去の条件節なので、would などつけずに If I had known でよいと思うのですが、以下のようなケースで would を条件節に使うことがあるようです。

  • 主語の「~する気があれば」という意志をあらわすときに
  • 文法的にはおかしいのだが、慣用的に?

ハグリッドのセリフですからここは後者でしょうかねぇ。

なんと、マグルのお二人がここに!

But you’re Muggles!’ said Mr Weasley delightedly.
Harry Potter and the Chamber of Secrets, P.47

ハーマイオニーのマグルな両親を見つけたウィーズリーおじさんの、嬉しげな叫び。

タイトルは日本語版ハリポタからまるっと引用させてもらいました。

「なんと、マグルのお二人がここに!」
ウィーズリーおじさんが嬉しそうに呼びかけた。
ハリー・ポッターと秘密の部屋, P.86

but には、驚きや意外な気持ちを表す働きがあり、この場合も「しかし」ではなくて、「おや」「まぁ」とかそういう意味に解釈する必要があるみたいですね。